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2015年1月10日 COLONYライブレポート

 

THE INTIのライブを初めて観た人は必ず驚くだろう。何度もYouTubeでMVを観ていても、動画をチェックしていても、だ。(彼らはまだ音源を発表していないので、YouTubeとフライヤーとライブしか知る術がない)通常ライブハウスにはステージがあり、客席とは段差や柵で区切られている。ステージはライトで照らされ、フロアは暗くてステージに対している。それぞれは別のエリアだ。しかし、THE INTIのライブが始まればそんな区別は意味がない。

 

 

昨年FACTが結成15周年特設サイトで新曲「disclosure」を発表した。トップに塡め込まれたYouTubeを再生すると、映像がプレイヤーの枠を壊し、PCのモニター画面からをも飛び出してくる演出のFLASHだった。これは15年間の自分たちのイメージや観る側と演奏する側との枠や線引きを壊し新たな一歩を踏み出すという意味があったのだと思っているのだが…THE INTIのライブはまさにこれの現実版だ。

 

 

最初の一音からMASASHI(Vo/G)のエネルギーがステージを飛び出してくる。最初の衝撃を超えると次にヤマサン(B)のスラップ奏法。その技術の高さに心を奪われるだろう。カイ(G)がエフェクターを使って様々な音を出している事に気づき聴き入るだろう。そしてそれらを楽しめるのは、こまひろ(Dr)が温かい目で全員を見つめながら安定したドラムを叩いているからだと気づくだろう。4人の技術の高さとバンドとしてのつながりと熱量にこちらが満たされたら、もう彼らの虜なのだ。

 

 

本日のCOLONYは、動き回るMASASHIを兄のような目で見つめているこまひろが優しい「FREE RUN」から始まった。つづけてプレイされた「SALMON」ではMASASHIが飛び出して行って空いてしまったセンターにヤマサンとカイが歩み寄って向かい合う。弾いているときもコーラスのときもクールなカイが少し微笑んでヤマサンのプレイを見つめているのが印象的。

次は新曲。音源が楽しみだ。MCで出身地の話に…これはぜひライブで直接聞いて欲しい。

セルフタイトルの「THE INTI」。このギターリフは本当にTHE INTIっぽい。国や地域や言語のなにもかもが関係なく、ただ暗いライブハウスが似合う曲。次のMCではライブ前に軽くソバを食べに行ったら激盛り店だった話。満腹で脇腹が痛いけどライブを「やりきるよ」と言ったMASASHIの言い方を真似して、ヤマサン&カイが「メルギブソン」と横から続けて言ったために曲紹介が「メルギブソン」になってしまった「I SEE YOU」。家族(おじいさん)に向けて作られた優しい曲だったはずなのに…。そんな自由な感じもいいんだろうか(笑)

 

最後は、ライブで「これこれ」と言うお客さんの声が聞こえる「STAND UP」。YouTubeで知っている人も多い曲だ。メンバーそれぞれの良さが伝わりやすい曲だが、ソロの前にMASASHIが天井の枠に登ってしまう。KOMのw-shunとか、COLONYの天井の枠からぶら下がるボーカルは何人か観た事があるけれど、登りきった人は初めてだ。そして逆さにぶら下がって歌う。無事に降りて来れるのかと思っていたら、やはりフロアに落ちるはめになった。そして男の子のお客さんと床に倒れ込んだ。それでも歌い続ける度胸と勢い。クールにソロを弾くカイ。そしてボーカル不在のステージではヤマサンがセンターに立っていてカバーしていた。

 

まるで長年ともにバンドをやってきたように見えるが、彼らはまだ結成して1年経っていない。なんだろう、この期待感。今年は音源を発表してツアーもやりたいと言っていたTHE INTI。変幻自在融通無碍で熱い彼らのライブは終わった途端に次が待てない!

 

セットリスト

1 .FREE RUN

2 .SALMON

3 .123

4 .INTI

5 .I SEE YOU

6 .STAND UP

 

なおりん

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